党首討論と選挙運動から分かる!自民・公明・民進が参院選で話題にしない3つのこと

選挙
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 6月21日に報道ステーションで行われた党首討論の中で、参院選で憲法改正が争点になるのかという各党への質問に、それぞれの党の代表者がどのように答えたのか、そして選挙運動で何を争点としているのかについて取りあげます。

 後半では全体を通し選挙の中であまり触れられていないことは何か、注意しておかなければならないことはなにかについて考えます。

最初に分かる!自民、公明、民進が話題にしていない3つのこと

1.自民党は選挙運動で憲法改正に触れていない
2.公明党は前回の衆院選では公約で憲法改正に触れていたが、今回は触れず
3.民進党は安倍政権による憲法の改正には反対だが、憲法改正自体には賛成

Q.参議院選挙で憲法改正は争点になるか

自民党 安倍首相

・公約にも憲法改正について書いており、自民党の憲法改正草案も出している。
・争点にするなら何条をどのように変えていくかということにしなければならない。
・国会で発議するのだからそこでしっかりと議論し、国民投票で決定するのが憲法。

→争点にするのかしないのかという明確な発言はしていませんが、選挙戦で憲法問題をメインのテーマにはしないという意図がうかがえます。


民進党 岡田代表

・安倍総理は平和主義とは「侵略戦争をしないこと」だと言っていたがこれは重大な問題
・侵略戦争でなければ海外で武力行使してもいいということになる
・参議院選挙のなかでしっかりと議論していく必要があり、非常に大きな争点だ

→安倍政権に反対し、憲法問題を重要なテーマとして訴えていく方針であることが分かります。


公明党 山口代表

・(憲法改正は)国会ではまったく議論が成熟していない
・今争点だといっても、何を選んでいいのか、何が対象なのか、国民には全く分からない。
・今後大いに議論を深めるべき。参議院選挙の争点にはならない。

→議論を深めてから争点にすべきという考え方。


共産党 志位委員長

・自民党の憲法草案の一番の肝は9条の二項を全面削除し国防軍が明記されること
・集団的自衛権も、海外派兵も、武力行使を伴う国連軍への参加も可能となってしまう
・今度の選挙で自民党を信任すれば、9条に手を付けることになる危険性がある。

→争点になることを前提としたうえでの発言。自民党に対抗する姿勢を強調。


おおさか維新の会 片山共同代表

・どの党もまだ憲法改正について衆議院・参議院に議論をもちこめていない
・国会である程度議論をこなしてからはじめて争点になる
・憲法を変えるとなると短絡的な議論になりがち、冷静にフラッドに考える機会が必要

→自民党、公明党と同様、議論を踏んでから話題に取り上げるべきとの考えを示しています。


生活の党と山本太郎となかまたち 山本太郎代表

・(安倍政権は)議論を深めて手続きを踏んで国民投票をすると言っているが騙されてはいけない。昨年の安保法制がどのような方法で行われたかを思い出してほしい

→安倍政権の政治手法への危機感を示しており、国民にも警戒を呼びかける姿勢。


まとめ
 各政党の答え方を見ると、自民党や公明党などが憲法改正の争点化について議論を踏んでから争点化する考えを示す一方、民進党や共産党は安倍政権の憲法改正に反対し、争点としてしっかりと議論していく考えを示しています。

 自民党は以前から安保法案や特定秘密保護法について、選挙前にはほとんどアピールせず、選挙で議席を勝ち得た後で一気に推し進めていくという手法が批判されていました。民進党や共産党の発言には、選挙後に一気に改正へと推し進められてしまうことへの警戒感が表れています。

その後の選挙ではどのようなことを訴えているのか

党首討論での各党の代表の発言を踏まえて、次は実際に各政党が選挙で何を訴えているのかについて取り上げます。

 自民党の安倍首相は街頭演説で「経済政策が最大の争点だ」と主張しており、アベノミクスの成果を強調しています。しかし、憲法改正については一回も演説の中で触れていません。

 公明党も「争点にはならない」との主張通り、公約では憲法については取り上げず、街頭演説でも憲法問題にはそれほど言及していません。

 ただ、公明党は二年前の衆議院選挙の時には公約にも記述し、演説でも憲法問題について触れています。今回争点としなかったことについては、選挙への影響を回避する狙いがうかがえます。

 民進党や共産党は安倍政権による憲法改正を阻止することを訴えていますが、民進党は公約の中で「時代の変化に対応した未来志向の憲法を国民とともに構想する」と書いており、憲法の改正自体は否定していません。

 それについて民進党は触れておらず、憲法改正自体に反対な方は注意する必要があるでしょう。
自民、公明、民進の憲法についての考え方は以下のようになります。

自民党:9条改正も視野に入れた憲法改正を目指す。
公明党:今の憲法を維持し、必要なものがあれば書き加える。
民進党:自民党の憲法改正には反対するが、将来的には憲法を変える。

 実は共産党や社民党以外はどの党も「憲法改正」自体は否定していません。
憲法改正自体に反対の方は共産党や社民党に投票すると良いでしょう。

わたしたちが何を争点として政党を選ぶのかということが大切

 参議院選挙の投票日が近付く中、政党は様々なことを争点として私たちに訴えています。
各政党が何を争点としているのか、いないのかということを把握し、その上でわたしたちが一人の有権者として何を争点とするかを考えることが重要です。

 7月10日の参院選、また今後行われる選挙でも、それぞれの政党が何を争点として主張しているのか、争点としていないことは何かについて考えてみると、今よりもっと選挙が面白く見えてくるかもしれませんよ!

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