カジノ法で何が変わる?メリットとデメリットを比較して考えてみよう

国政
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どういう法案か

12月、カジノを中心としたIR(統合型リゾート)の推進に関する法案が国会で成立しました。
この法案は、刑法上は違法とされるカジノを法案で合法化したうえで、カジノ付きIR(統合型リゾート)の建設を地方自治体に呼び掛けることを政府に促す法案です。
カジノ付きIRとは、宿泊施設、国際会議場、ショッピングモール等にカジノを併設した大規模リゾートです。
カジノはギャンブル施設であり、北米や東南アジアに多く存在します。

このカジノ合法化&IR推進法案は、カジノ推進に違和感をもつ人にとってかなりの不安をもたらす法案なので、国会審議が速い段階で打ち切られ採決がとられたことには疑問を感じます。
今回はカジノ法の想定されるメリットとデメリットを比較し、日本にカジノは本当に必要なのか考えていきます。

カジノ付きIRのメリット

・カジノ産業の世界市場規模はおよそ31兆円あり、そこに参入することで大きな利益を得られる
・海外投資家の資金を呼び込み、日本に1兆円から3兆円規模の市場を生み出す
・大型リゾート施設の建設は建設業、サービス業などの分野に雇用を生みだし、地方経済が活性化する
・新たな観光資源として外国人観光客を取り込める
など、主に経済面でのメリットが挙げられます。

カジノ付きIRのデメリット

・巨額を投じる中国の富裕層が減少するなど、売り上げの面で不安が残る
・暴力団の関与により、カジノが犯罪の温床になる危険性がある
・ギャンブル依存者が頻発する可能性がある
東京五輪には間に合わない(!?)

など、効果そのものや治安面への不安がデメリットとして挙げられます。
制度設計のスケジュール上、東京五輪には間に合わないので、五輪開催時に訪れる外国人観光客をターゲットにできないのは痛手です。

カジノ付きIRはベストアンサーなのか

カジノ付きIRは黒字をもたらすのか、犯罪の温床とはならないのか、など懸念材料はいくつかありますが、最大の疑問はこの施設が本当に「地方創生」に必要なものなのか、です。
単なるリゾート施設として建設したのでは、シンガポールやマカオなど東南アジアに既に存在するカジノ付きIRとの差別化が図れません。
そこで日本がいくつかIRをつくるとすれば、その地方独特の観光資源、例えばグルメ、温泉、工芸、民俗文化などを盛り込んでいくことが必要になります。
世界から注目されているクールジャパンを前面に押し出していくわけですが、そこに果たしてカジノは必要なのか、という疑問が生まれます。
推進派の主張する、「地方を創生するためにはカジノ付きIRしかない」という論法は浅はかなものに見えますし、
むしろ既存の観光資源に積極的に投資していくという選択肢が捨て去られかねません。
もし温泉やレジャーなど特段の観光資源がない地域があったとして、カジノ付きIRを建設すればそれを目当てに観光客が集まるという確証はあるのでしょうか。

あなたはカジノ付きIRが日本に必要なものだと思いますか。
思わないとすれば、地方創生のためにどのような代案が思い浮かびますか。

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