年金を払わないとどうなる? 払えない場合の対処法も!

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財産が差し押さえられる!?

 20歳以上60歳未満の人に加入義務がある国民年金。対象になる人は毎月16490円(2017年時点)の年金保険料を支払うことになっています。

 しかし現在の日本では、国民年金保険料を支払っていない人は全国で4割に達しています(国民年金加入者のみの場合)。

 今回は、国民年金を滞納した場合の滞納者への対応や、払えない場合の対処法をご紹介します。

国民年金を払わない場合に起きる一連の流れ

①:郵便はがきや電話などで支払いを催促される
②:特別催告状が送られてくる
③:最終催告状が送られてくる
④:督促状が送られてくる
⑤:差し押さえ通知が届く
⑥:財産の差し押さえ

①電話などでの支払いの催促

 国民年金の保険料の未払いが数カ月続くと、電話や郵便物などで支払いを催促されることになります。
また職員が自宅に訪問して支払いを呼びかけることもあります。
滞納者に対して自主的な支払いを求めている最初の段階と言えるでしょう。

②特別催告状が送られてくる

 催告状は、国民年金の保険料が支払われないまま半年以上が過ぎると、特別催告状という封筒が自宅に送られてきます。内容としては以下の5つが書かれています。

1.国民年金は、20歳から60歳までのすべての人が加入する制度(支払い義務がある)
2.年金は病気や事故で障害を負ったときにも受け取れること
3.加入者が亡くなった場合にその家族が受け取れる年金もあること
4.国民年金の支払いの呼びかけ
5.財産の差し押さえの可能性についての告知

 支払いの催促はもちろんのこと、老後の年金以外のメリットについても書かれています。
いずれにしても支払いの催促であることに変わりはありませんので、なるべく早めに支払うようにしたいところです。

③最終催告状が送られてくる

 特別催告状も無視した場合、最終催告状という通知が届きます。内容自体は特別催告状と変わりはなく、この時点でもまだ差し押さえされることはありません。

 しかし、これが法的には最後の「お知らせ」ということになり、これを無視した場合には「支払いの意思がないもの」と見なされ、以降相手方の態度が厳しくなります。

④督促状が送られてくる

 最終催告状を送っても滞納しているお金が支払われない場合、滞納者に督促状を送付するとともに、電話などによる支払いの呼びかけを行います。

 この督促状で指定した期限までに支払われない場合、滞納した保険料を回収するために行政職員によって財産が差し押さえられることになってしまいます。

 また、督促状に書かれた期限まで支払われない場合、滞納した保険料に年14.6%の延滞金がかかるようになっています。
支払いの意思がある場合には、遅くても最終催告状が届いた段階で年金事務所に行くようにしましょう。

⑤差し押さえ予告が届く

 督促状を送ってもなお滞納した年金が支払われない場合、財産を差し押さえることを通告する差押え予告が届きます。差し押さえ予告には以下のような文章が書かれています。

差し押さえ通知

 直前のこの時点でも、届いた差し押さえ通知を持って年金事務所に行き、支払いの意思を伝えた場合には差し押さえを回避することが出来るので、届いた場合には速やかに年金事務所へ行きましょう。

⑥財産の差し押さえ

 これまでの段階で、滞納した年金保険料がまったく支払われていない場合、最後の手段として職員が滞納者の自宅に訪問し、給料や銀行口座の預貯金、車など、財産価値のあるものを差し押さえます。

 自宅の中にあるもののなかでも、宝石や骨とう品など価値が高い物は差し押さえられますが、生活に必要な家電製品(洗濯機や炊飯器など)が差し押さえられることはありません。

 また差し押さえられる際には、滞納している本人の財産だけでなく、その世帯主や、妻または夫の財産も差し押さえられることが法律によって定められています。

 日本年金機構が発表している財産差し押さえの直近の実施状況は以下の通りです。

免除

差し押さえの対象も厳しく

 2017年度からは差し押さえの対象者も増える見込みです。これまで差し押さえの基準は以下のように拡大してきました。

2014年→年間所得400万円以上で13か月以上滞納
2016年→年間所得350万円以上で7か月以上滞納
2017年→年間所得300万円以上で13か月以上滞納

 そして2018年度からは年間所得300万円以上で滞納月数7か月以上に拡大されます。
強制徴収の対象者を増やすことで、何としても年金の低い納付率を上げたいという狙いがうかがえます。

払えない場合の対処法は?

 経済的に払える余裕があるにもかかわらず年金保険料を払う意思がない人もいますが、今の日本では払いたい意思があるのに払えるような経済的余裕がないという方も多いのが現状です。

 そのように経済的に支払いが困難な場合の対処法として、支払うお金が免除・猶予される
「保険料免除制度」・「納付猶予制度」というものがあります。

 どちらの制度も、一定の所得以下、または失業した場合に年金事務所に申請を出し、認められることで利用できます。
免除される額としては、全額、4分の3、半額、4分の1の四種類があります。

 以下の図は、世帯数別の免除対象になる収入の目安を表したものです。

免除対象

 学生については、申請により在学中の保険料の納付が猶予される「学生納付特例制度」が設けられています。

 本人の所得が一定以下の場合に対象となり、家族の所得については考慮されません。
お近くの年金事務所、あるいは在学している学校で申請が可能です。

 いずれの制度を利用するにしても、年金手帳が必要になります。学生納付特例制度を利用する学生の方は、学生証も合わせて必要となるので注意しましょう。

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